「含み益は幻」と聞きました。でもそんなこと言ってて投資の意味があるんですか?
今回はこのような質問に答えます。
含み益は幻です。ただし、それは配当金目的である場合に限ります。
記事の内容
- 含み益が幻と言われる理由
- 含み益が幻なら含み"損"も幻である理由
「含み益は幻」なぜそんなこと言われるの?
「株式投資」を脳内でイメージすると、
- 机にパソコンのモニターをいくつも並べている
- 机に張り付いて買う(売る)タイミングを計っている
そんな光景を想像されると思います。
これは株式投資が、
株の売買(キャピタルゲイン)でお金を増やすものだ
というイメージが強いからです。
そんなイメージで株式投資に向き合うと、
なんで「含み益は幻」と言われるの?
と、感じてしまいますね。
しかし、株式投資には
大事なこと
- 株の売買で利益を得る方法(キャピタルゲイン)
- 配当金で利益を得る方法(インカムゲイン)
の2種類があります。
「含み益は幻」というのは後者(インカムゲイン)を目的とする投資家が意識するべき考え方になります。
配当金(インカムゲイン)のみを狙う場合、その目的は「配当金を得ること」です。
株の売買(キャピタルゲイン)で利益を得ることが目的ではありません。
もし配当金を得ることだけが目的であれば、株価の値動き(含み損益の増減)に一喜一憂する必要はありませんよね。
というよりも、一喜一憂するべきではありません。
株価の値動きに振り回されていると、余計な下心から、途中で株の売買が発生しやすくなります。
途中で株を売ってしまうと、本来の目的である「配当金を得ること」ができなくなります。
だから含み益は幻と考えろ、と言われるわけです。
もちろん投資家はお金を増やしたいのです。
インカムゲインとキャピタルゲイン両方を目的としている場合もあるでしょう。
それに、買った株はいつかは売るものです(何世代も相続された後かもしれませんが)。
したがって、株価を全く意識しなくても良いというわけではありません。
「含み益は幻」は、余計な下心から来る売買を避けるための一つの考え方です。
そのように整理しておくと、今後暴落が起きたときも冷静に対処できる一つの支えになってくれるはずです。
含み益が幻なら含み"損"も幻
「含み益は幻」という人の多くが「含み"損"は『現実』」と言います。
しかし私は、含み益を幻と言うなら、含み損も幻と考えるべきだと感じます。
これは「狼狽売りの防止(株価に振り回されないこと)」が目的です。
繰り返しになりますが、配当金を目的とする場合、株価の値動き(含み損益の増減)に振り回されるべきではありません。
余計な下心から来る株の売買を避けるためです。
実は余計な株の売買が一番発生しやすいのは、含み益のときよりもむしろ、含み損のときです。
コロナショックのときは私自身「株を売らないこと」の難しさを痛感しました。
含み損を抱えると、人間はどうしても楽になりたくなるものです。
- 今売れば損失は●万円で済む。
- 今売らないともっと株価が下がるかもしれない。
- 将来株価は回復しないかもしれない。
含み損を抱えると、必然的にこんな感情が湧き出してきます。
「含み益は幻」と考える人は、配当金を得ることが目的であったはずです。
にもかかわらず、株価を意識してしまっています。
配当金狙いのはずなのに、いつの間にか株価に振り回されているのがわかりますね。
含み益が幻だと言うならば、株価に振り回されないという意味で、含み損も幻だと考えるべきです。
こうすることで余計な株の売買(特に狼狽売り)が減りますので、あなたの運用成績も少なからず向上していくはずです。
おわりに
配当金を得ることが目的ならば、含み益は幻と考えるべきです。
さらに含み損も幻だと考えるべきです。
こうすることで余計な下心による株の売買を避けやすくなります。
私はこれを実践することで、コロナショック時の100万円を超える含み損にも耐えることができました。
含み益は幻なら含み"損"も幻です。
愚直に配当金を狙っていきましょう。
私の配当金受領の実績を公開しています。
参考にご覧ください。