株のお勉強

【株式併合】単元未満株式になると市場で売却できない

2021年5月23日

わたしの保有する双日(T:2768)が株式併合の計画を発表しました。

双日2021年4月30日プレスリリースより一部抜粋~

株式併合に関する議案を付議することを決議しましたので、お知らせいたします。

~中略~

本件は、当社の普通株式 5 株を 1 株に併合する株式併合を実施するものであります。

~中略~

(3)効力発生日

   2021年10月1日

双日株式会社2021年4月30日プレスリリース

これを踏まえて今回の記事では、

記事の内容

保有株が株式併合された場合の影響

についてご説明します。

結論

株式併合により単元未満株式が発生することがあります。

この場合は市場で売買できなくなるため、早めに単元未満買取制度により売却するのが望ましいです。

次回以降同様のケースが発生した場合に生かしたいと思います。

株式併合とは複数の株式を1株にまとめるもの

株式併合とは、複数の株式を1株にまとめる行為を指します。

双日の場合は、5株を1株にまとめようとしていますね。

では何故わざわざ株式を併合するのでしょうか。

株式併合の主な目的は、

大事なこと

  1. 投機筋のターゲットになることを避けるため。
  2. 証券会社への事務委託手数料を削減するため。

この2つです。

投機筋のターゲットになることを避けるため

株式を併合する会社はいわゆる「低位株(株価水準の低い株)」であることがほとんどです。

低位株であるということは、資金の少ない個人投資家も参入しやすいという特徴を持ちます。

この特徴から莫大な資金を使えば、個人投資家の心理をつくだけで投資家たちの資金を巻き上げた荒稼ぎが可能です。

例えば、自分の目の前でどんどん株価が上がっていくのを見るとどうでしょうか

乗り遅れまいと、一攫千金だと、資金を投じたくなるでしょう。資金が少ない分だけその気持ちは増すことになります。

信用取引ができるとどうでしょうか。

この流れに乗るだけで一生遊んで暮らせるかもしれないと一世一代の賭けに出たくなるのも理解できます。

そういう個人投資家たちの心理を突いて株価を意図的に釣り上げるのが投機筋のやり口です。

多くのマネーを誘い、一気に売り抜けることで利益を得る。「低位株」だとその道具に使われてしまうのですね。

低位株の方が投資家の裾野が広がるので、より多くの資金を集められるのもまた事実。どちらも善し悪しではありますが…。

株主名簿の管理費用を削減するため

上場企業は、株主の管理業務を「株主名簿管理人」に委託しています。

双日の場合は、三菱UFJ信託銀行が事務委託を受けていますね。

その事務委託手数料は「株主数」に応じて料金設定されているものがほとんどです。

低位株であれば(株価水準が低ければ)株主が多くなりやすく、それに伴い事務委託手数料も高くなる傾向にあります。

その点、株式を併合をすれば、

大事なこと

  1. 保有数量が1株未満になると株主としての権利を失う。
  2. 株価水準が上昇するので買いたい人が減る。

という二つの要因から株主の絶対数を減らすことができます

そうすれば事務委託手数料も削減できますね。

株式併合で単元未満株式を持つと市場で売却できなくなる

株式が併合されると、単元未満(一般には100株未満)の株式が生まれやすくなります

単元未満株式

定められた1単元未満の株式。日本株では一般に100株未満。

この単元未満株式は市場を通して売買できなくなるのが欠点です。

例えば、楽天証券では下記の取り扱いとなっています。

〜楽天証券より一部抜粋〜

当社でお預りしている単元未満株(売買単位未満の株)は、市場での「売買」はできません

〜中略〜

楽天証券より

さて困った。

株式併合のせいで単元未満株式が生まれ、株式を売りたくても売れなくなってしまいました

そんな投資家のために用意されている制度が、

大事なこと

単元未満株式の買取請求

単元未満株式の買増請求

の2つです。

単元未満株式を保有する投資家は、株主名簿管理人に対して買取請求または買増請求の内どちらかを請求することができます。

これにより投資家は単元未満株式を継続保有するか、買い取ってもらうかが選択できるわけです。

単元未満株式のまま保有することもできます。

しかし、その出口は結局買取請求か買増請求のどちらかです。

単元未満株式の買取請求

単元未満株式の買取請求は、単元未満株式を株主名簿管理人に買い取ってもらう制度です。

買取請求を行うことで、市場では売れない「単元未満株式」を売却することができます

売却単価は通常、手続きが完了した日の終値となります。

単元未満株式の買取請求は、その銘柄を保有している証券会社を経由して依頼します。

楽天証券であれば、マイメニューの「移管・買取請求」のページから依頼します。

また買取請求をする場合は以下の手数料が発生するので要注意です。

買取請求の手数料

  1. 証券会社の買取請求手数料(楽天証券の場合は税込330円[2021年5月現在])
  2. 株主名簿管理人の換金手数料

単元未満株式の買増請求

買増請求は、単元未満株式となった銘柄を単元株式とするよう不足する株数を株主名簿管理人から買い取る制度です。

買増請求を行えば、通常通り市場で売買できる単元株式として扱えるようになります。 

買増単価は通常、手続きが完了した日の終値となります。

買増請求は、買取請求と同様にその銘柄を保有する証券口座にて手続きを行います

楽天証券は買増請求未対応でした。

手数料も買取請求と同様に発生し、以下2件となります。

買増請求の手数料

  1. 証券会社の買増請求手数料
  2. 企業が定める買増請求手数料

今回の双日の株式併合では買取請求も買増請求も「2」の企業(株主名簿管理人)側で発生する手数料が無料であると公表されています。

〜中略〜

なお、現在当社では、「単元未満株式の買取制度」および「単元未満株式の買増」制度のご利用に伴う当社に支払う手数料を無料とさせていただいております。

双日株式会社2021年4月30日プレスリリースより

1株に満たない場合は株式処分により相当額が入金される

もともと単元未満株式を保有している場合に株式併合が発生すると、さらに保有株が少なくなり、場合によっては1株未満の株式が発生することがあります

この場合はその銘柄は継続保有ができず、強制的に現金化されることとなります。

現金化される際の株価は、株主名簿管理人で処理をした日の終値となる場合がほとんどです。

LINE証券やSBIネオモバイル証券では1株から国内株が買えるので「1株未満の株式」が発生しやすくなっていますね。

株価は短期的には下落要因も長期的には影響が薄まる

直近で株式併合を実施した企業の株価を見てみると、株式併合翌営業日は多くが下落している一方で、2021年4月末現在はその影響が薄まっているように感じます。

株式併合日銘柄併合
比率
株式併合
翌営業日
始値
株式併合
翌営業日
終値
上昇(下落)
割合
2021年4月末
終値
2020年10月1日フィード・ワン5株
→1株
953977+24
(+2.5%)
859
2020年10月1日日本軽金属HD10株
→1株
1,7581,731▲27
(▲1.5%)
2,130
2020年10月1日みずほFG10株
→1株
1,370.51,362▲8.5
(▲0.6%)
1535
2020年10月1日じもとHD10株
→1株
1,2191,168▲51
(▲4.1%)
689
2021年5月1日CAICA10株
→1株
331308▲23
(▲6.9%)
273

株式併合の直後は出来高が多いことを加味すると、世間的に出回っている「株式併合は株価下落」という通説を懸念して売りが先行することで株価が下落していると推察されます。

しかし、2021年4月末現在の株価を見ればわかる通り、長期的に見ればその銘柄がもつ本来の実力を反映して適切な株価に収れんしていくと考えられます。

株式併合は「買いやすさ」に影響が出るだけで、株式が持つ価値やその企業が持つ実力には何ら変化がないので、長期的に見れば影響がないということになるのだと思います。

まとめ

株式併合では複数の株式が1株にまとめられるため、その銘柄の保有株数が少なくなります

日本国内では一般に100株が単元株数となっていますが、株式併合により100株未満の「単元未満株式」が発生し、市場での売買ができなくなってしまいます

長期的に見れば株式併合による株価への影響は薄いものの、この市場で売買しにくくなるという点から、「売りたいときに売れない」というリスクを抱えてしまうことになります。このことから、早めに単元未満株式買取請求にて売却するのが適切ではないかと感じました。

もちろん買増請求ができる証券口座を持っている場合は、買増請求するのも手です。

楽天証券は買増請求未対応であるため、買取請求をすることになりそうです。

もし保有する銘柄が株式併合を発表した場合は、開設している証券会社がどのような対応をしてくれるか確認してみると良いですね。

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▶平成生まれ地方会社員▶配当金収入2020:月1万円▶配当金収入2021:年10万円超(現在)▶令和元年生まれの子(♂)持ち
▶2012年 外国為替スタート▶2013年 国内株式スタート▶2019年 米国株式スタート▶2020年 配当金が税引後月1万円を突破

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