奨学金を早期返済しようか迷っています。どうするべきでしょうか?
本記事ではこのような悩みにお応えします。
記事の内容
- 奨学金を早期返済すべきか
- 奨学金を早期返済すべき人とそうでない人
記事を書いた人
日本の学生はおよそ半数が奨学金を借りています。
奨学金は借金なので、もちろん返還しなければなりませんし、利息もついているので早く返還するほど総支払額が少なく済みます。
借金は嫌なのですぐに返したいです。
このように考える人もいると思いますので、この記事では奨学金を早期返済すべきかについて考えてみたいと思います。
奨学金は繰り上げ返還しないにメリットあり
まず結論ですが、ほとんどの人は奨学金は繰り上げ返済しないほうがお得です。
その理由は、奨学金の金利が他のローンと比較して極端に低いことにあります。
車やブランド品をローンで買うぐらいなら、奨学金を一括返還せず、できるだけローンを組まずに購入するべきです。
日本の奨学金制度はもともと、経済的な理由から教育を受けられない人のために設立された制度です。
このこともあり、民間のローンと比較すると破格の金利設定になっています。
以下は、価格ドットコムのローンカテゴリでランキング1位(2024年1月現在)の商品の金利です。
ローンの種類 | 金利 |
---|---|
カードローン | 1.49%〜14.5% |
マイカーローン | 1.5%〜2.45% |
フリーローン | 1.7%〜14% |
対する奨学金の金利は、金利見直し方式だと
0.3%(2024年1月現在)
と圧倒的な低さになっています。
もっとわかりやすく比較するため、以下の条件で返済までに総額いくらの利子を支払うことになるかを計算しました。
利子算出条件
- 100万円の借り入れを14年で返済
- 300万円の借り入れを20年で返済
支払利息の計算には、以下のサイトを利用しました。
項目を埋めるだけで計算してくれるので、大変便利でした。
上記サイトで計算した結果、支払利息はそれぞれ以下のようになりました。
【①100万円を14年で返済】
カードローン (1.49%〜14.5%) | 108,457円〜1,341,003円 |
マイカーローン (1.5%〜2.45%) | 109,219円〜182,217円 |
フリーローン (1.7%〜14%) | 124,348円〜1,285,690円 |
奨学金(0.3%) | 21,190円 |
【②300万円を20年で返済】
カードローン (1.49%〜14.5%) | 470,905円〜6,216,384円 |
マイカーローン (1.5%〜2.45%) | 474,204円〜797,635円 |
フリーローン (1.7%〜14%) | 540,846円〜5,953,370円 |
奨学金(0.3%) | 91,152円 |
桁違いの安さです。
今の金利が14年ないしは20年続いたとすると奨学金の支払利息はトータルでわずか2〜10万円で済みます。
奨学金がどれだけ優遇されているのがわかりますよね。
住宅ローンを組む場合は比較を
住宅ローンを組む場合は、精査したうえで奨学金を一括返還するか判断したほうがよいでしょう。
価格ドットコムで調べたところ、住宅ローン金利は変動の場合で0.219%が最安でした(2024年1月現在)。
住宅ローン金利のほうが金利が低くなっています。
奨学金の利率は0.3%ですので、この場合は奨学金を一括返還したほうが得になる可能性があります。
ただ、住宅ローン金利は金利の上限が設定されていません。
5年ルールや125%ルールなどがあるものの、金利上昇のリスクは高めな商品になっています。
一方で奨学金はどんなに高くなっても、年利3%までという上限が定められています。
このことを踏まえると、私としては奨学金を一括返還せずに住宅ローンの頭金にするか、その返済費用にあててしまったほうが良いと考えます。
私はフラット35を選択しており、そもそも奨学金のほうが圧倒的に金利が低いので、奨学金は一括返還していません。
奨学金を早期返還してローンを組むなんてナンセンス
民間のローンと比較すると、奨学金は金利がとても低いです。
なので、返還期間中に、別のローンを組む予定がある場合は、奨学金の繰り上げ返還はしない方がお得になります。
もしも奨学金の繰り上げ返還を考えている方がいるなら、今後の資金計画(ローンを組む予定)を考慮したほうが良さそうですね。
意外にも私の身近に奨学金を早期返還してローンを組むという行動を取る方が多かったので、驚いています。
入社直後から頑張って貯金して、200万円の奨学金を3年で返還して、その後数年も経たないうちに車を6年ローンで買って...
それだったら、奨学金の一括返還に使うお金を車の購入費用にあてたほうが断然お得です。
下手すると数万〜数十万円も損する結果になります。
早期返還分を投資に回すのもあり
とはいえ、奨学金は借金なので早く返したくなる気持ちはわかります。
なので私は、奨学金の一括返還用のお金をちょうど低金利で借りていると見立てて、その資金で株式投資をしています。
奨学金の年利が0.3%なので、理論上はそれ以上の運用利回りの株を買えば、奨学金の早期返還よりも得をする可能性が高い計算になります。
長期運用が前提なので株価の変動は意識しません。
さきほどのローン比較と同じ条件で高配当株を購入した場合を試算すると、以下のようになりました。
【①100万円を14年で返済(100万円を14年間運用)】
カードローン (1.49%〜14.5%) | 108,457円〜1,341,003円 |
マイカーローン (1.5%〜2.45%) | 109,219円〜182,217円 |
フリーローン (1.7%〜14%) | 124,348円〜1,285,690円 |
奨学金(0.3%) | 21,190円 |
株式投資 (運用利回り4%) | 749,043円の利益 |
【②300万円を20年で返済(300万円を20年間運用)】
カードローン (1.49%〜14.5%) | 470,905円〜6,216,384円 |
マイカーローン (1.5%〜2.45%) | 474,204円〜797,635円 |
フリーローン (1.7%〜14%) | 540,846円〜5,953,370円 |
奨学金(0.3%) | 91,152円 |
株式投資 (運用利回り4%) | 3,667,747円の利益 |
300万円を一括返還して、9万円の利払いを避けることよりも、投資により300万円以上の運用益を得るのとどちらが良いでしょうか?
年利4%は、運用成績の良い投資信託を選べば実現可能な利回りです。
私の保有する投資信託は年利7%ぐらいで推移していますので、今のところ一括返還しないが大大大正解になっています。
まとめ
奨学金は民間のローンと比較すると圧倒的に金利が低く設定されています。
このため、マイカーローンなどを組む予定がある人は、早期返還しないのが得策と考えます。
それに加えて私は、奨学金の早期返還分を株式投資にあてるのがベターと考えています。
それにより、支払わなければならない奨学金の利子9万円程度に対し、得られる配当は300万円と圧倒的に得をする計算です。
奨学金は借金なので早期返還したい気持ちはわかりますが、早期返還することにより損をすることも考えられます。
奨学金早期返還を検討中の方はぜひ一度立ち止まって、考え直してみてください。
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