NASを使いたいけど設定が難しそうで億劫です。NASの設定は難しいでしょうか?

今回の記事では、こんな悩みにお応えしていきます。

NASって意外にも簡単に設定できるんですよ。
本記事で解説するのはバッファローのリンクステーションです。
リンクステーションには、「かんたん接続ガイド」という書類が同梱されています。
その書類にならって設定を進めていけば、ほぼ間違いなく使えるようになります。

リンクステーションは初心者でも簡単に設定できるように考え抜かれた易しいNASです。
このため、この記事では
記事の内容
- 「かんたん接続ガイド」に記載の内容に沿って説明
- つまづくであろうポイントの深堀り
- NASの基本的な使い方
を解説していこうと思います。

「かんたん接続ガイドを捨ててしまった!」という方は、インターネットからも入手できます。
目次
製品付属の「かんたん接続ガイド」を参考にNASの設定をする
リンクステーション(便宜上、以下「NAS」とします。)を箱から取り出すと、以下のような書類が同梱されています。


権利の関係でモザイクをかけています。
この書類に沿って設定を進めていけば、たいていは何とかなります。
Wi-Fiルータと接続してNASの電源をオンにする
まず、箱から取り出したNAS本体を、ご自宅で利用しているWi-Fiルータと接続します。
Wi-Fiルータとの接続には、同梱されているLANケーブルをご利用ください。

LANケーブルはご自宅にあるものを使ってもOKです。

Wi-Fiルータをお持ちでない方は、この機会に購入されるのもありですね。
「Google Nest Wifi」であれば、おしゃれですし、なによりアプリで簡単に設定できるのでおすすめですよ。
話は戻って、今回LANケーブルで接続するのは、
NASのLANケーブル差込口(裏に1箇所あります。)
Wi-Fiルータの「LAN」と書いてある差込口
の2箇所です。

わかりやすいようにそれぞれの差込口の写真を用意しました。
差込口の写真


Wi-Fiルータは必ず「LAN」と書いてあるところに接続してください。
多くのWi-Fiルータは差込口が「WAN」「LAN1」~「LAN4」の合計5つあります。「LAN」であればどこに差してもOKです。
LANケーブルの接続が終わったら次は電源を入れます。
NASの電源コードをコンセントに挿し込んで、電源ボタンをオン。

わかりやすいようにNASの電源ボタンの写真も用意しました。
NASの電源ボタンの写真

電源ボタンをオンにすると、NASの前面にある電源マークの横のランプが白色点滅を始めます。

こんな感じです。

白色点滅から白色点灯に変わった場合はNASが正常に起動したことを表します。
万が一、点灯状態が違ったり、他の色の表示であった場合は、バッファローのサポートに連絡したほうが良いです。
白色点滅 | 起動中/終了中 |
赤色点滅 | エラーが発生 |
橙色点滅 | メッセージがあるとき |
橙色点灯 | 新しいファームウェアがあるとき |
消灯 | 電源OFF |

初期の設定時に正常なランプ表示にならないことは考えにくいですけどね。
これで設定前の事前準備が完了です。
NASをパソコンまたはスマートフォンで設定する

ここからはパソコンが苦手な人にとっては、よくわからないところも出てくると思います。一緒に設定していきましょう。
これ以降、「パソコンでNASを設定する場合」と「スマートフォンでNASを設定する場合」でやり方が異なりますので、皆さんそれぞれの環境に合わせて進めていきましょう。
パソコンからNASを設定する

これからNASの設定で利用するパソコンは、NASと同じWi-Fiルータに接続してから始めてください。
パソコンとWi-Fiルータの接続方法は、「有線(LANケーブル)」でも「無線(Wi-Fi)」でも構いません。
「NAS Navigator2」のインストール
パソコンからNASを設定する場合、まずはバッファローのホームページにアクセスして、「NAS Navigator2」をインストールします。
バッファローのホームページ右上に表示されている検索マークをクリックして、お使いのNASの型番を入力します。
型番を入力すると、検索マークの下にその型番と部分一致するものが検索結果として表示されます。
検索マークの場所

そこからお使いのNASの型番を選択してください。
選択するとその製品の関連ページに遷移しますので、そこから「ソフトウェア」というボタンをクリックしてください。

例えば「LS210D0201G」であれば、以下の画像で示された場所をクリックします。
「ソフトウェア」ボタンの位置

「ソフトウェア」ボタンをクリックすると、「種類」「名称」などが書かれた表が表示されます。

こんな感じです。

ここからはお使いのパソコンの種類(WindowsまたはMac)によって分岐が発生しますので、ご注意ください。
表示された表から、Windows用またはMac用の「NAS Navigator2」をクリックします。
Windowsをお使いの場合 | NAS Navigator2(Windows) |
Macをお使いの場合 | NAS Navigator2(Mac) |

Macをご利用の場合は、そのOSバージョンによってクリックする「NAS Navigator2」が異なることがあります。
MacのOSバージョンを確認してから進めてください。
私のパソコンはWindowsですので、「NAS Navigator2(Windows)」をクリックします。
クリックすると同じような表が再度表示されるので、また同じく「NAS Navigator2(Windows)」をクリックします。
すると、実行ファイル(○○○.exe)がダウンロードされるので、そのファイルをダブルクリックして「NAS Navigator2」をインストールします。
「NAS Navigator2」のインストール

デスクトップに「NAS Navigator」のアイコンが表示されたら作業完了です。
「NAS Navigator2」でNASを初期設定
「NAS Navigator2」のインストール後、デスクトップに作られたアイコンをダブルクリックしてアプリを起動します。
アプリが起動したら、NASが1台表示されていると思いますので、そのアイコンを右クリックしたうえで「Web設定画面を開く(O)」をクリックします。

こんな感じです。

私の場合はNASが2台あるので、2つのNASが表示されていますが、初めてNASを購入された方は1台だと思います。
「Web設定画面を開く(O)」をクリックすると、管理者パスワードの設定画面が表示されるのであらかじめ決めておいた任意のパスワードを設定します。
NASの管理者パスワードの設定


このときに設定するパスワードは、後日NASをもっと便利に使いたい場合に必要となるので、必ず控えておいてくださいね。
次に進むと、「共有フォルダー設定」の画面が表示されます。
ここはそのまま右下の「設定する」をクリックでも構いません。
- 人によってアクセスできるフォルダーを分けたい
- Webアクセス時にアクセスできるフォルダーを制限したい
このような場合はここで設定することで実現できます。後で設定することもできます。

今回はひとまず「NASを使えるようにすること」を目的にしていますので、デフォルト設定(公開フォルダー)のまま進めます。
共有フォルダー設定

これでNASの初期設定が完了です。
以降、スマートフォンでNASを設定する場合の手順に入りますので、飛ばしたい方は以下のボタンをクリックしてください。
スマートフォンから設定する場合

NASの設定をするスマートフォンは、NASと同じWi-Fiルータに接続してから始めてください。
「Smartphone Navigator」アプリをインストールする
スマートフォンからNASを設定するために使う「Smartphone Navigator」をアプリストアから検索してください。

リンクを用意しました。下のボタンからも飛べます。
私はAndroidなので、Android版で説明します。

Android版だとこんなアイコンです。

それにしても評価が低い・・・。もう少し頑張ってもらいたいですね。
「Smartphone Navigator」でNASを初期設定する
インストールした「Smartphone Navigator」アプリを起動します。
アプリを起動すると、NASが1台表示されていますので、そちらをタップしてください。
そのあとは「Web設定画面を開く」をタップします。
「Smartphone Navigator」起動後の選択

管理者パスワードの変更画面が表示されるので、あらかじめ決めておいた任意のパスワードを入力して「設定」をタップ。
次にタイムゾーンの設定画面が出てきますが、デフォルトのままで大丈夫です。
NASの管理者パスワードとタイムゾーンの設定


このときに設定したパスワードは後日NASをもっと便利に使いたい場合に必要となるので、必ず控えておいてください。
また、タイムゾーンの設定画面で「(UTC+09:00)大阪、札幌、東京」以外の選択肢が表示されている場合は、ご自身の住まれている国の時間に合わせて設定を変えてくださいね。
スマートフォンからのNASの設定はこれで終わりです。
NAS「リンクステーション」の基本的な使い方
NASへのデータの保存方法
パソコンからデータを保存する場合
パソコンからNASにデータを保存する方法を説明します。

まずは初期設定か完了したNASにアクセスしてみましょう。
「エクスプローラー」を開いて、そのURLに『ネットワーク』と入力してください。
設定したNASのアイコンが表示されると思います。それをダブルクリックすれば、NASにアクセスできます。

イメージ図を作成しました。
NASへのアクセス方法


表示されるNASは「ホスト名」と呼ばれる数字記号の名前がついています。
ご利用のNASの型番に近しき文字列になっているのでわかりやすいと思います。
NASにアクセスできたら、あとはパソコンでデータを保存するのと同じ要領でNASにデータを保存できます。
アクセスしたNASのフォルダーにパソコンのデータをドラッグ&ドロップで移してみましょう。
ドラッグ&ドロップ

ここでアクセスしたNASのフォルダーは、デスクトップにショートカットを作っておくと便利ですよ。
ショートカットの作成方法
スマートフォンからデータを保存する場合
スマートフォンからNASにデータを保存する場合は、別にアプリが必要になります。
私の場合はファイル検索アプリ「ファイルマネージャー+」を利用しています。

リンクボタンを用意しました。
※iOS版はリリースされていないようです。
アプリのインストール後、NASのユーザーIDとパスワードを覚えさせます。
あとは、保存したいファイルをスマホの共有ボタンから、「ファイルマネージャー+」を経由してNASにデータを保存することができます。

このアプリは無料ですし、ダウンロードしたファイルも探しやすいし、おすすめですよ!
外出先からのNASにアクセスする方法
バッファローのNAS(リンクステーション)は外出先からもファイルが見られるように、「WebAccess」というアプリを用意してくれています。

iOS版が「WebAccess i」Android版が「WebAccess A」という名称になっています。
このアプリを利用することで、外出先から自宅のNASに簡単にアクセスできるようになります。
しかし、この「WebAccess」アプリは制約が多く『使えない』という声もよく聞きます。

ちなみに私の自宅の通信環境でも「WebAccess」を使って外出先からNASにアクセスすることはできません。
ルータが多段になっていることが原因のようです。
おわりに
今回の記事をお読みいただいて、NASの設定が意外に簡単なものだということがご理解いただけたと思います。
また今回ご紹介したNASの使い方は、基本的なものに過ぎません。もっと細かく設定をすれば、より便利にNASを使えます。

私はNASを2台持ちしており、メインNASとバックアップNASに分けて使っています。
メインNASのデータはバックアップNASに完全自動バックアップしています。
この方法だと人間の手を介さないので、楽だし確実です。別途記事を公開しますね。
本記事を参考にすれば、難しいと感じるNASの設定も拍子抜けするほど簡単に導入できます。
お子さんの写真や動画など大事なデータはNASでしっかり守っていきましょう!

まずはNASを買うことからスタート!