今回は保有銘柄であるAdesto Technologies(アデスト・テクノロジーズ)について分析します。
アデスト・テクノロジーズはティッカーシンボルとして、「IOTS」を利用しています。
ティッカーシンボルは通常、会社名がひと目でわかるアルファベットを採用することが多く、
フェイスブックは「FB」、ジョンソン&ジョンソンは「JNJ」などを採用しているのですが、アデスト・テクノロジーズ(Adesto Technologies)はその通例に倣っていません。
真偽は未調査ですが、同社はIoT分野で活用される半導体を製造するメーカーですので、その事業領域IOTをシンボルに採用していると推察されます。
同じように通例に倣わないシンボルの付け方をしている企業には、セールスフォース・ドットコム(CRM)やアンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD/バドワイザービールが由来)などがありますね。
それでは分析に移ります。
アデスト・テクノロジーズの概要

Dan WilliamsによるPixabayからの画像
会社名:Adesto Technologies Corporation
設立年:2006年
業 種:IT&Communication
銘柄特性:成長株
アデスト・ テクノロジーズは、2015年にNASDAQに上場した、若い企業になります。
同社はASIC(カスタマイズ形半導体)製造を得意とする半導体メーカーであり、IoT向けの組込みシステムを提供するSIerでもあります。
特にIoT分野では、エッジデバイスから、それらをまとめるゲートウェイまで一貫して提供できることが強みとなっており、多くの企業から評価されています。
現在同社の顧客は、5,000社を超しているのですが、その中には私の保有銘柄であるジョンソン&ジョンソンやGEなども存在しています。
以下、主要な取引先です。

他にもサムスンやブロードコム、シュナイダーエレクトリックなど有名どころが名を連ねています。優秀な顧客基盤ですね。
しかも、上記の顧客へはTier1(一次請け)での付き合いとなるので、直接製品を卸しているということになります。
巨大な企業と直接接点を持っているということは、その企業の事業全体に関与しやすくなるので、ここも同社の強みになりそうです。
アデスト・テクノロジーズが作っている半導体は、超低消費電力(従来の100分の1)であり、ガンマ線にも耐えられるという特徴を持っています。そのため、医療現場での活用に期待がかかっており、アデスト・テクノロジーズ社製の半導体を用いたIoT医療の進展がポイントになりそうです。
https://diamond.jp/articles/-/71831?page=3
その他にも超低消費電力の半導体という特徴は、長時間の連続駆動が欠かせないウエアラブル端末での利用にも適しているため、ウエアラブル端末市場の拡大に合わせて、アデスト・テクノロジーズの半導体も需要が伸びるものと想定されます。
【売上】 エシェロン社買収で売り上げ急増

2015年にNASDAQに上場したばかりで記録が少ないですが、2018年に売上急増しています。
これは半導体メーカーであるエシェロン社を買収したため、同社の売上も上積みされているからです。
エシェロン社はIoTに必要なデバイスを制御するプラットフォームを提供していた会社でした。
このエシェロン社を買収するという出来事から、アデスト・テクノロジーズがIoT分野に対して積極的に投資していくという姿勢を感じ取れますね。
【配当】無配

若い企業ですので、配当金はまだ出ていません。
ちなみにGoogleでおなじみのアルファベットや、FacebookやInstagramを運営するフェイスブックなども、まだ無配ですので、アデスト・テクノロジーズが配当を出すのは当分先かもしれません。
この銘柄はあくまでもキャピタルゲイン狙いですね。
【キャッシュフロー】本業赤字、期待値のみ

まだまだベンチャー企業です。本業でも赤字なので、期待値だけでファンドや投資家からお金を集めている状況です
ここからどのような成長を遂げるかに注目です。
2018年はエシェロン社を買収したことにより、投資CFと財務CFの絶対値が大きくなっています。
【資産】自己資本比率は良好

資産としてはまずまずと思います。
エシェロン社を買収したあとも自己資本比率40%台を保っており、営業利益が出るようになれば軌道に乗れるのだと思います。
まとめ
アデスト・テクノロジーズは超低消費電力でガンマ線にも耐えられる特徴を持った半導体を製造するメーカーです。
医療業界やウエアラブル端末などにおけるIoT分野に強みが活かせる半導体を製造しているため、IoTの進展とともに成長する可能性を秘めた企業になります。
現在は、まだ若い企業だけあって期待値で事業運営資金を集めていますが、多くの巨大企業の一次請けとして事業を行っているため、軌道に乗れば近いうちに黒字化を果たせる銘柄と推察しています。
以上から、私はキャピタルゲイン狙いで手を付けてみようと思います。