マレーシアは、経済成長しやすい時期「人口ボーナス期」が2050年まで続くと考えられています。
わたしが口座開設している楽天証券では、そのマレーシアの個別株のうち44銘柄に投資が可能です。
以下の記事で取り扱い全銘柄を配当利回りと一緒に掲載していますので、参考にしてください。
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【楽天証券版】マレーシア株の配当利回りランキング
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これらの銘柄を見てみると他とは毛色の違う企業が1社。今回はその企業をご紹介します。
その企業は「ブルサ・マレーシア(BMYS)」です。
目次
【会社紹介】BMYSはマレーシアの証券取引所を運営
ブルサ・マレーシア基本情報
会社名:Bursa Malaysia Berhad
設立年:1976年
業 種:Financials
特 性:アセアン、高配当
利回り:(配当)6.70%(2021年7月)
BMYSは「マレーシア証券取引所(通称:ブルサ・マレーシア)」を運営する企業です。

2005年から自社もこの取引所に上場しています。
昨今では株取引がIT化され、世界各地の銘柄をスマホ一つで取引できるようになりました。
このため、人口ボーナス期にあるマレーシア株は近い将来、取引が活発化するのでは?と考えています。
そうすると、その恩恵を直に受けるのはその株式市場を運営するBMYSです。
配当利回りが高く、今後のキャピタルも期待できるかもということで購入してみました。
【株価】大きなショックには大きく反応

株価の推移をみると、「リーマン・ショック」「コロナショック」に強く反応を示しています。
この時期はどうしても投資家の現金保有率が高くなってしまいますので、業績への悪影響を懸念した「売り」が優勢になりますね。
平時は比較的安定的な動きを見せています。
【売上】2020年にはリーマン・ショック前の1.7倍に
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リーマン・ショックで落ち込んだ売上は、この10年で徐々に上昇。
2020年には一気に跳ね上がり、リーマン・ショック前の1.7倍まで上昇しています。
「外部環境が良好だから」でしょうか。
フィンテックの進展によりスマホ取引が増えています。

わたしのような日本人でもマレーシア株を買えるようになりましたね。
これにより国外からの資金流入が期待されます。
未開拓の投資家もうまくマレーシア株に誘導できれば、まだまだ成長のチャンスがあると考えます。
セグメント別売上はメイン事業が6割以上を占める
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事業としては、「Securities Trading(証券取引)」が収入の6割以上を占めています。
用語
Securities Trading(証券取引)
証券会社から支払われる取引参加料が基本の収入。投資家が証券を購入すると、取引参加料とは別に証券会社から取引量に応じた手数料も得られる。

投資家が増えるほど収入が増える構図です。
【配当】連続増配は見込めないものの高い株主還元意欲
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配当金は安定感こそないものの、概ね9割の配当性向を維持しています。

稼いだ利益の9割を配当に回しているということです。善し悪しですが、株主還元意欲の高さが伺えます。
また上表には含めていませんが、頻繁に特別配当を出しています。
保有すると、ふとしたときに喜びを感じることができますね。
【キャッシュフロー】営業CFが安定しており好評価
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BMYSには国内に競合と呼べる存在がいません。
マレーシアで上場したいのなら「マレーシア証券取引所」。マレーシア銘柄を取引したくても「マレーシア証券取引所」です。
この状況から経済危機などで一時的な業績悪化を除くと比較的安心して保有できると考えています。
これは営業キャッシュフローにも表れており、上場以来、営業キャッシュフローがマイナスになったことはありません。

好評価ポイント!
【資産】自己資本比率の低下が若干の懸念
資本環境は良好ですが、自己資本比率は徐々に低下しています。
2020年には20%台に突入しました。

若干気になりますね。
今後、要因分析をしてみたいと思います。
おわりに
マレーシアは2050年まで人口ボーナス期が継続すると考えられています。
その間、消費(需要)の拡大による所得の増加、またそれによる消費の拡大と将来的な経済成長が見込めます。
そんな中、マレーシアの証券市場を独占しているBMYSはなかなか魅力的に映ります。
配当利回りは6%超と高い水準にあり、人口ボーナス期やフィンテックの進展という良好な外部環境から、キャピタルも取れる銘柄と感じています。
将来の種まきということで、期待を込めて購入しました。BMYSひいてはマレーシアの成長に乞うご期待!