今回は保有銘柄であるブンゲ(またはバンジ)について分析します。
ブンゲの概要
会社名︰Bunge Ltd.(ブンゲまたはバンジ)
設立年:1818年
配当利回り:3.67%
銘柄特性:高配当、連続増配(17年)
ブンゲはオランダ出身で現在はニューヨークに本社を構える、世界四大穀物メジャーの一社です。
四大穀物メジャーとは、大豆、小麦、トウモロコシなどの主要な穀物の「流通」を牛耳る四社のことで、世界取引の大部分をこの四社が占めています。
「流通」を牛耳るので、このうちの何社かが穀物の囲い込みを行うと、米騒動ならぬ穀物騒動が起きるわけですね。
さて、世界四大穀物メジャーはブンゲのほかに、米国のADMとカーギル、フランスのドレフュスと言われており、その頭文字を取って、ABCDと言われています。覚えやすいです。
wikipediaではフランスのグレンコア社を含めた五大穀物メジャーで紹介されていますが、グレンコアは石炭などがメインの資源流通商社になります。農業分野にも手を付けていますが、決算資料では情報量が薄くその全体像は把握できません。
四大穀物メジャーのうち上場しているのは、ブンゲ、ADMの二社で、穀物メジャーに投資をするとしたら必然的にブンゲかADMになります。
穀物メジャーの売上高ランキングです。
1位 カーギル 1,135億ドル
2位 ADM 643億ドル
3位 ブンゲ 457億ドル
4位 ドレフュス 365億ドル
穀物流通の最大手はカーギル、第2位がADM、第3位がブンゲとなっています。
ブンゲは南米を最大のビジネスエリアにしており、ADMが北米をビジネスエリアにしています。
その関係からか、2018年にADMによるブンゲの買収騒動が起きました。
業界2位と3位の統合で、売上高を足すと首位カーギルに迫る規模になるので、カーギルとしても気が気ではなかったと思います。
結局、この騒動は買収されることなく、一旦落ち着きを見せていますが、様々な情報を見る限り、まだADMは虎視眈々とブンゲを買おうとしているみたいですね。
【売上】天候に左右されやすく、不安定

売上高は上下しています。これは穀物を取り扱う業種特有、天候に影響を受けることが原因となっています。
それでも常に400億ドル(4兆3,600億円)近くの売上を叩き出しており、巨大企業であることがわかります。
日本で言えば、NTTドコモや大和ハウス工業と同規模の企業になります。
【配当】17年連続増配中

17年連続増配中です。
近年は配当性向が高まりつつあり、そろそろ減配のリスクが出てきているかなと想像しています。
ただ毎年増配しようとする姿勢は株主としては喜ばしい点ですね。
【キャッシュフロー】天候に左右されやすく不安定

業績は天候の影響を大きく受けますが、近年は全体的に縮小傾向にあるように感じられます。
もう少し安定的なグラフになると良いですが、天候が原因だとなかなかコントロールが難しいですよね。
しかし、人口が右肩上がりで上昇を続ける世界情勢を鑑みると、そこまで悲観視するものでもないかもしれません。
【資産】縮小傾向も穀物メジャーであることが一定の評価

キャッシュフローと同様に縮小傾向にあるように感じられます。
が、自己資本も余裕はありそうですし、穀物メジャーであることもプラスに考慮して、しばらくは安定的な経営が続くのではないでしょうか。
まとめ
ブンゲは、四大穀物メジャーの一社で、そのうち売上3位に位置しています。
穀物業界であるという特徴から業績が天候に左右され、今後の企業経営に常に不安がつきまとう企業だと思います。
しかし、人口増加が続く世界情勢を考慮した場合、穀物メジャーであるという最大の武器が働き、しばらく安定的な経営が続くと考えています。
増配が17年連続していることからも株主還元の意欲の高さが伺え、配当利回り3.67%ということも加えて、ポートフォリオに組み込んでも面白い会社だと思います。
今後は、ADMからの買収騒動を注視しながら少量で継続保有を続け、株価が更にお手頃になったときに買い増しを行おうと考えています。
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