今回は保有銘柄であるグラクソ・スミスクラインについて分析します
GSKは日本人にも馴染み深い医薬品メーカー

会社名:GlaxoSmithKline plc
設立年:2000年
業 種:HealthCare
配当利回り:4.86%(2020年2月)
銘柄特性:ADR、ディフェンシブ
グラクソ・スミスクライン(GSK)はイギリスに本社を置くグローバル製薬メーカーです。
イギリス株なので、アメリカ現地課税が課されないADR銘柄、またHealthCare業種なためディフェンシブ銘柄になります。
配当利回り4.86%と比較的高配当が見込める点でポートフォリオに組み込んでも面白い銘柄だと思います。
1715年、Silvanus BevanがPlough Court Pharmacy(プロウコート薬局)のスタートが、GSKの最も古いルーツです。
(のちにPlough Court PharmacyをGSKのルーツであるGlaxo Laboratoriesが買収しています。)
2000年にSmithKline BeechamとGlaxoWellcomeが合併してGlaxoSmithKline(GSK)という会社ができました。
その間、GSKでは感染症治療薬など数多くの薬を発売していますが、一般に広く認知されているのは風邪薬の「コンタック」や鎮痛消炎剤の「ボルタレン」でしょうか。
私もボルタレンを愛用していますが、他の製品と比較すると効果が全然違います。
他の製品は「効いているかはわからないけど、とりあえず使っておくか!」という感覚で使用していましたが、
ボルタレンは本当に痛みが引くのでおススメです。
※GSKの回し者ではありません。
【売上】2018年に過去最高を達成

売上高は概ね堅調です。2018年には308億ポンド(4兆3,120億円)という過去最高の売上を達成しています。
事業規模は、三井物産(4兆8,000億円)や三菱重工(4兆800億円)と同程度と、巨大な企業グループです。
以下は世界の製薬メーカーにおける医療用医薬品の売上高のランキングです。
1位 ファイザー(米)・・・・・・・・・・・453億ドル(4兆8,900億円)
2位 ロシュ(スイス)・・・・・・・・・・・445億ドル(4兆8,000億円)
3位 ノバルティス(スイス)・・・・・・・・434億ドル(4兆6,800億円)
4位 ジョンソンエンドジョンソン(米)・・・388億ドル(4兆1,900億円)
5位 メルク(米)・・・・・・・・・・・・・373億ドル(4兆200億円)
6位 サノフィ(仏)・・・・・・・・・・・・351億ドル(3兆7,900億円)
7位 アッヴィ(米)・・・・・・・・・・・・320億ドル(3兆4,500億円)
8位 グラクソ・スミスクライン(英)・・・・・306億ドル(3兆3,000億円)
9位 アムジェン(米)・・・・・・・・・・・225億ドル(2兆4,300億円)
10位 ギリアド・サイエンシズ(米)・・・・・216億ドル(2兆3,300億円)

GSKは世界ランキングでも8位に食い込んでいます。
ちなみに日本企業の最高ランクが16位で、武田薬品工業(174億ドル|1兆8,700億円)となっています。
製薬業界はスイスやアメリカが強く、日本は弱い業界ですね。
【キャッシュフロー】手堅い

本業の収支を示す営業CFは60億ポンド(8,400億円)周辺を推移しています。
さすがにジョンソン&ジョンソン(JNJ)と比較すると劣りますが、それでも手堅いですね。
特に2018年は84億ポンド(1兆1,700億円)と日本円で驚異の1兆円超えです。
2015年はスイスのノバルティス社との事業交換を行ったため、投資CFがプラスになっています。
GSKからがん領域事業を、ノバルティス社からワクチン事業の移管を行っています。
【配当金】毎年高配当が見込める

配当金も概ね堅調で、1株年間1.5ポンドは見込めます。利回りも税引前で4.86%と高配当です。
銀行の定期預金が0.01%の利回りなので約480倍ですね。
買うタイミングさえ間違えなければ、定期預金よりも断然お得です。
【資産】負債の割合が多い

資産に対する負債の割合が多い気がします。
2018年を見ると93%が負債なので、キャッシュフローが回っているうちは大丈夫だと思いますが、ひとたび事業が停滞すると借金返せないかもしれないです。
この点は注意が必要ですね。
まとめ
グラクソ・スミスクラインは配当利回りが4.86%と高配当が見込める一方、自己資本比率の低さからリスクの高い株に分類されます。
しかし、HealthCare業界に属しているので不景気に強く、ADR銘柄というメリットもあります。
配当狙いの投資家にとっては、ポートフォリオに組み込みたい株ではないでしょうか。
以下、参考記事です。
GSKよりもジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の方が財務の安定があります。
携帯電話代を節約すると1年で購入できる株数を増やすことができます。